前回の更新からずいぶん間が空いてしまった。この二週間ばかりは動きが多くて、あまりjunkieta.netのことを考えている余裕がなかった。今日でひとまずもろもろが一区切りついて、久しぶりのWWWを堪能していた。
仕事で受けたウェブデザインの件は、そのうちworks.junkieta.netとかサブドメインを切って紹介することにする。junkieta.netは生活における必要とは多少分別してものを書きたいと思っているから。別ドメインの取得も考えてはいるけれど、本業としてやっていくかは微妙なので今のところは見送りたい。
あと就職活動。いわゆる「IT業界」からは少し離れて、東京まで面接受けに行ったりしていた。今返事待ちしているのは精神病やらなにやらの人たちにコンピュータの基本操作をレクチャーする職場で、他にも共同作業所として畑を使ったり、そこでとれた野菜を調理して出す喫茶店とかも経営している多機能型NPO。とても面白そうな職場だとわくわくしながら見てきたゆえ、働けたら非常に嬉しいのだけれど・・・この一年で色よい返事はもらえたためしがないし、期待はしすぎないようにする。
試用期間付だけど、就職がほぼ本決まりになった。来月あたりから月の半分くらいは東京で活動する人間になる予定。精神障害者支援の社会福祉系NPOにて、基本的にはコンピュータのイロハ学習で補佐をするインストラクターとして働く。試用期間終了が近くなっても継続して勤務することが明らかになった際には、東京近辺で下宿先を探すことになる。心配いただいた数多くの人に対し、ひとまずは「安心してね」とご報告を。
仕事の内実はというと、就職先の母体となっている法人がコンピュータ関係に留まらない事業展開を行っているので、多岐にわたる。先日述べたようなもの、畑耕したりとか、喫茶店で珈琲入れたりもあるが、他にも生活・就労上の電話相談の受付とか、職場で使うテーブルだの看板だの制作したり、まあとにかく必要に応じて色々。どういった業務がメインのものになるかは、実際に働きながら試用期間中に判断すればいいとのこと。こちらに選択の幅があること自体はありがたいが、おそらくハードな働き方になるだろう。
副業としてあれこれやることについては法的な問題は特にないようだけど、やはりあまり良い顔はされないようだ。よって当面、ウェブサイト企画・制作・運営などの依頼については、個人的な相談レベル以上に広げないようにしておこうと思う。自分のこなせる作業量が把握できてきた段階で、改めて再考することとする。
相互にすれ違っているポイントがあるのだ、ということは先日から理解していた。だからまずそれを確認して、軌道修正を協議することが現状もっとも正しい姿勢だろうし、それはおそらく関係する誰にとってもそうだろう。出かける前は、そう考えていた。
出先に到着し、僕は自身の見通しが完全に的外れだったことを知る。これだけはっきりと嘲り、そして苛立ちの感情を向けられたのは、いつ以来のことか、あるいは初めてのことだったのか。ただ、目の前の相手がこちらをニンゲンだと考えていないという直感は、いつでも圧倒的なものだ。相手の瞳に映る僕はどんな姿だっただろう。詐欺師? 泥棒? とにかくこの時僕は何かしらの加害者で、断罪されるべき悪という形でのみ存在を許された、透明な代物だった。ほとんど呆けたように罵倒の言葉を聞き続けていた。
弁明の機会? そうだ、相手は耳を持っている。僕自身も伝えたいことはいくつもあった。ここで口を開けば、このこみ上げる嘔吐のような感覚を多少は沈められるかもしれない。しかしそれが何だというのか。弁明とはすなわち、真実を口にするということだ。にもかかわらず、その弁明は罵倒のために求められているのだ。お笑いだ。真実を目指す言葉は、そのベクトルを疑われないからこそより深く真実へと向かうことができる。しかし罵倒に向けて語る、あるいは罵倒のために語るならば、言葉は真実と切り離され、死ぬ。言葉は永遠を目指して紡がれ聞かれてこそ生きるのであり、死を運命付けられた言葉は、みじめだ。
これまで僕は自身の正義にかなう方法で、なおかつ相手の最善の利益になるよう、力を尽くしてきた。つまり僕は僕と彼ら、「僕ら」のためになるように立ち回り、またその過程でいくつかのものを生み出してきた。それがうまく機能していないとか、不完全さを指摘されるとか、手段・方法の変更を求められるといった謗りなら甘んじて受け入れられるし、弁明も意味を持つだろう。だが、全てが疑われ全てが利己的だとみなされるのなら、いったい何を言い、何を行うことができるのか。…できることなどない。関係に尽くし、関係に捧げてきたものはみな、発生してしまった疑心や嘲りにどうしようもなく無力だ。
結局のところ、僕は彼らをなかったことにし、彼らも僕をなかったことにした。僕は妥協し、おそらく相手も妥協した。関係の証を捨て、互いの未来からも目を逸らした。この結末を損得で数えれば時間的にも経済的にもこちら側の大赤字だったが、帰り道では屈辱よりも開放された安堵感が勝っていた。原付を走らせている間、死んだ言葉を聞くことも言うこともなくなることを思い、身体が軽くなるのを感じた。「僕ら」のために活動している時は赤信号で思考が広がり青信号で心が急いだが、「僕ら」が解消されてみると信号の変化も渋滞も、僕に何の感慨も発生させないものとなっていた。
帰宅した後、より強く、より多大な罵倒から言葉を強いられたあなたのことを思い出したのは、僕にとって救いだった。だからこの手紙を書き始めることができた。あなたの時は、あなたを中心とする全てが罵倒されていた。あなたは真実を共有する可能性から徹底的に阻害されていた。しかしあなたは、それらあらゆる罵倒を目の前にしながら、それでもなお太陽のせいだ
と口にしたのだった。ここにいたって、なおも死なない言葉を選ぼうとしたあなたを、僕は尊敬せざるを得ない。そしてその後、ついに希望を喪い、世界の無関心に優しさを見出すことになったあなたを、これからの僕は忘れないだろう。あなたの絶望を覚えておくことで、僕は自身の絶望をある程度可視化し捉えることができたのだ。そのことに、感謝をささげたい。
職場の状況がかなり切羽詰ってる様子。非常に奇妙な話だが、5月以降のスケジュールは僕なしではほとんど回らないような詰まり具合なのだとか。僕はまだ試用期間中で現状の扱いはアルバイト同様のはず、なのだが…。とにかくできるだけはやくフルタイムで入ってくれとお達しが出た。余裕なし。
一方、僕側の現状も余裕がない。今は呼ばれた際に職場まで三時間かけて行っている状態で、これが鈍行オンリーでも往復運賃4000円オーバーという凶悪な出費になる。交通費補助一日800円という条件では、いくら実家からとはいえ交通費と体力がもたない。
職場の鉄火場ぶりと僕の懐事情、どちらを考えても通いで続けるのはもう限界。ということで、今週中には荷物まとめて東京に移り住むことにした。すぐにアパートが見つかるわけでもないので、ひとまずは職場関連の施設を仮住まいにして急場をしのぐという形。家賃関係のお金ほとんど無しで職場まで徒歩10分という地理、かつそれなりに綺麗な部屋を借りられそうなので条件はいい。ただあくまで仮住まいだから、できるだけ早く引き払わなければならない点、そしてネット環境が存在しないという点が残念といえば残念。状況が落ち着き次第、ちゃんとした寝場所を確保しないと。
さて、上記のような事情で、おそらくこの雑記の更新ペースもしばし落ちる。職場からならアクセスや更新もできるけど、そもそも空き時間がどれくらいとれるのかもアヤシイ中では難しい。よって、しばしJunkieta.netはオヤスミすることになる。復帰の際は東京人になった後、かな。プロフィール更新しないと。