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2005年06月の記事

mixiは就職活動という発言 2005-06-20T15:15

以前、「課題を出しもしないのにmixiで現実逃避しているな」と教員に突っ込まれた大学の同級生が、「なにゆうてはるんですか、就職活動ですよ」と言い返していた。確かにそういう場にもできる。

出会い系がいまだ盛っていることを考えれば、類似のルールとお膳立てをきっちりしたサービス(SNS)が流行るのもまたおかしくない。で、実名性(とでも言えばいいのか)を基本路線にしているmixiだったら社会人と学生双方が立場をはっきりとさせたまま互いに営業もできるわけだ。

普段していることをアピールしたいこの友人のようなパターンであれば、経過報告を兼ねた日記を読んでおいてもらえるわけで、試験当日に表現できたことが全てのような就職試験とは相当異なる利益があるのだろうなぁ、と風邪引いた頭で妄想(そもそも本当に就活でやってたのか単なる言い訳か僕にはわからん)

しかしmixiで情報収集するような企業って、まだかなり分野が限られている。mixiでは個人対個人の友人的(あるいはキモヲタ的)コミュニケーションが前面に出ているけれど、企業間、企業・在野の個人間の出会い系って位置づけも悪くないと思う。

ググれないから自分は使いづらくてしょうがないけど。

論文の公開形式 2005-06-15T13:14

とにかく資料用と思ってWebのゲームネタ論文をかき集めている。そして実に多くの方が気前良く公開してくれていることに感謝している。しかしながら、その公開形式のばらばらさ加減にかなりの苦労を感じる。

100行程度の長さであればざっとモニタで眺めることも可能だが、卒論・修論クラスのサイズになるとどうにも身体が疲れきってしまう。読みやすいPDFならばまだ楽なのだが、Wordファイル、さらにはWordから直接HTML化させたものなどは閲覧性の悪さがすさまじい。またPDFとて、流し読みして概要を掴みたい時などはAdobe Readerをいちいち立ち上げるのがだるすぎる。

論文がStrictなHTMLで書かれていれば、目次・引用・参考文献の抽出も容易。印刷時レイアウトの指定もCSSでかなりの融通が効くし、視聴覚障害者の学習補助にもなろう。その上PerlやRubyで、Webでの操作可能な閲覧用データベースを制作するのも簡単だ。執筆形式が練られてきたものだからこそ、現状の技術を駆使すれば圧倒的な再利用性の増加が見込めるのだ。

しかし現状では論文の在り処を探すのも検索エンジンや諸所の分散した情報から収拾するしかない。自分で読みづらいと感じたレイアウトを修正するのも大変な手間がかかる。肝心の中身を読みすすめるまでの多くの手間に挫折してしまいそうになる。

いっそのこと論文のXHTML化プロジェクトでも立ち上げて、公開論文を片っ端からマークアップ、データベース化の作業をしてもいい。興味を持ってくれた人がいたら是非Tatsuki宛にメールしてほしい。

ゲーム学会第三回合同研究会 2005-06-13T16:08

会場にたどり着くまで

ゲーム学会第三回合同研究会は、大阪電気通信大学キャンパス内10号館にて行われるとのことで、アクセスマップを印刷したのだが…。最寄のバス停から徒歩、とあるものの、どう歩けばよいのかわからない。とりあえず行ってみれば、すぐわかるということなのか…。

しかし当日、バスを降りてみてもやはりよくわからない。10分間くらい周囲を鞄一つでうろつく怪しい人物となっていたところ、近くのアパートにいたおば様がたに道をたずねてようやく判明。すぐそばなのに、道一本違うとわからないものなのだなぁと実感。

どうにかたどり着くと、キャンパスの広さに驚く。僕の通う中小大学(と言っても差し支えはない…と思う)とはまったく違う。これでは会場に着く前に再び腐心人物となりはててしまうと危惧し、入り口の警備員室にて場所を尋ね、安堵。

会場への坂道をのんびり登っていると、改めて大学間の差異を思う。土曜日なのは確かだけれど学内に学生の姿がほとんど見られなかったり、落書きもビラも張り付いていない建築物の数々は、環境の違いを感じる。大学、という一単語に込めうるイメージはものすごい幅広いのだなぁ、などと考えているうちに到着した。よかった。

発表内容

学会はA,B,Cのセッションに分かれていて、各セクション毎に違う教室で同時進行という形式だった。それが割と一般的なのだろうか。学会初体験の僕はよくわからないが、とりあえず関心の近そうなセクションAに参加してみることにした(ちなみにゲーム学会Webサイト内でプログラム一覧が公開されている)。

僕がとくに関心をもてたのはゲーム研究の枠組みについてだった。ゲーム研究を共有可能な形にしていくための試論的なもので、ゲームの「プレイ解析」をオブジェクト指向の方面で設計図や概念図表記の手段として名高いUMLを用いて、フィールドワーク手法・評論といった分野にも拡張できる研究手法を模索していきたい…といった内容だったと思う。惜しむらくは前回・前々回に僕が出席していなかったせいで前提とされている議論がわからなかったことと、肝心のUML表記についての解説中に制限時間が来てしまったこと。

一方、ゲーム脳を取り上げて「問題ある学説を信じ込む大衆の無知」発言の飛び出した発表があった。まとめ不足も感じたので具体的な発表者の公開は控えるが、あまりにもフォロー抜きの「大衆」卑下を平然と語るので辟易した。言い出すと長く面倒な議論なのでその場でのコメントは控えたが、こうした発表が中心的になりでもすれば学会と名のるカルト教団と変わらない。僕と同じ理由から話題を避けたのかもしれないが、誰もそこに突っ込みを入れなかったのが不可解だった。

全体的な印象としては(開催大学を考えれば当然だが)理系寄りの研究報告が主で、コンピュータゲーム・ビデオゲームそのものよりは「ゲーム」という言葉から連想できるコンピュータエンターテインメント全般の「開発」の話題が中心に思えた。まだ主軸が形成されるほどの実績が蓄積されていないゆえに、電通大に縁のある理系研究者・学生会員の比率が多くなり、結果としてそう見えたのかもしれない。

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updated:2005-06-20